障害者が直面する壁

はじめに

 3月26日、SNSで好感度が上がる文章の書き方サロン「ふみサロ」の定例会に参加しました。

 今回は芥川龍之介の短編小説『白』を題材に、エッセイを書こうというお題でした。

 障害のある人が健常者と同じ結果を出すために、過剰なエネルギーを要求されてしまうことについて、エッセイにまとめてみました。


障害とパフォーマンス

 障害者が健常者と同じ結果を出すために、ものすごいパフォーマンスを発揮し、努力を要求されてしまうことがある。まるで、主人公の白が茶色い犬を助けたときのような猛烈なエネルギーを投入しているようなイメージである。

 私には重度の視覚障害と肢体不自由の重複障害がある。視覚障害の程度は未熟児網膜症により右目は失明、左目にも重度の視力障害と視野障害があり、日常の文字の読み書きには点字を使っている。肢体不自由の程度は脳性麻痺による運動機能障害があり、主に左手と左足が不自由である。そのため、外出時には車椅子を使っている。

 私は10年前に大学院の入試を受けたとき、猛烈なパフォーマンスを要求される経験をした。大学の学部を卒業した後、半年間の浪人生活を経て、首都大学東京(東京都立大学)大学院 人文科学研究科 社会行動学専攻 社会福祉学教室の入試を受験した。冒頭でも書いたように、私には視覚障害(点字使用)と肢体不自由障害がある。そのため、点字の問題文を用意していただくとともに、試験時間を健常者の1.6倍に延長してもらって受験した。この結果、4時間50分に及ぶ英語の筆記試験と4時間10分ほどの社会福祉学の専門知識科目の筆記試験を受験することになった。

 試験当日は結果を出して合格したいという思いが強かった。気合いを入れて試験に臨み、体力が持たなくなってしまったのだ。

 当日のスケジュールは8時30分に控え室に集合、9時から13時48分まで英語、14時40分から18時16分まで専門知識科目の試験という、長丁場の試験だった。

 試験時間が長かったことによる疲労感と英語の試験の後半から肢体不自由障害に伴い手足の筋肉が過剰に緊張して強い力が入り続けたことが重なり両肘がしびれ、指先の感覚がなくなり、点字の問題文を読むのが難しくなった。それでもなんとか、できる限り答案を書こうと努力したが、専門知識科目の試験が終わって、試験室から出たときには、ヘトヘトだったのを覚えている。

 試験の結果は残念ながら不合格になってしまった。だが、精一杯努力して不合格になったので、自分の目標はある程度まで達成できたことにして、次の進路を考えることにしたのだ。

 バリアフリーの意識が高まるなど、障害者に対する理解は進みつつある。だが一方で、一般企業や一般学校に障害者が在籍している環境で、健常者と同じ結果を出そうとして、疲弊してしまう障害者がいることも事実なのだ。

 私は、ここまで障害者が無理をせず、のびのび生きていける社会が実現してほしいと願っている。そのために、私はこのブログ等で障害者がおかれている現状などを紹介したり、私自身の体験をアウトプットしたりして、少しでも障害があるご本人や、支援者の方に役立つ情報をお届けするなど、少しずつ活動していきたいと考えている。

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