これからの医療体制に期待すること

「うわあ~、河和さんの歯、虫歯が1本もないし、治療痕もどこにもありませんね!!素晴らしいですね!!」

6年前、白内障の手術を受けるのに麻酔科の予診を受けたとき、看護師がとても興奮しながら、私の歯を診てくれた。それどころか、麻酔科のドクターまで呼んできて、「河和さんの歯、素晴らしいですよ!虫歯も治療痕も1本もないんですよ」と言っていた。

私は褒めてもらえて嬉しかった一方で、「もっと短時間できれいに歯磨きできたらよいな。でも、歯磨きが雑になったら意味がないし…」と思ってしまった。どうして私はそのようなことを考えてしまったのか。

私には重度の視覚障害と肢体不自由の重複障害がある。視覚障害の程度は未熟児網膜症により右目は失明、左目は重度の視力障害と視野障害がある。肢体不自由障害の程度は、脳性麻痺による運動機能障害により、外出時には車椅子を使っている。

私にとっての課題は、肢体不自由の影響で、歯ブラシを上手に動かすのが難しいということだ。

介助者なしでも歯ブラシを動かす動作自体は可能なのだが、手の筋肉が過剰に緊張するので、歯と歯茎の間を磨くなど、手先を細かく動かす作業が難しい。このため、介助なしできれいに歯を磨くと、30分ぐらいかかってしまう。電動歯ブラシも試したが、同じ所にブラシを当てすぎてエナメル質が削れてしまったので、使うのを止めた。

肢体不自由者の口腔ケアをしっかりと行うためには、どのようなサポートが必要だろうか。

そのためには、障害者がクリニックに通いやすくする施策を拡充してほしいと思っている。

昨年、区民検診のために訪れた歯科クリニックは、待合室と診察室の間に段差が一段あったが、スタッフが車椅子用スロープ板を渡して、サポートしてくれた。このようなサポート体制が整ったクリニックが、もっと増えてほしいと感じている。本音を言えば、歯科だけでなく、内科系のクリニックのバリアフリー化にも力を注いでほしいと願っている。

「想定外をつぶすことの大事さ」というエッセイでも紹介したとおり、介護ヘルパーの中には外出介助が苦手な人もいる。介助者が高齢化している等で、障害者を車椅子から診察台に移動するときに障害者を支えきれない、ということも起きるかもしれない。

障害者本人、介助者双方の負担を軽減させるため、ソフト面、ハード面ともにバリアフリー化された病院が増えることを期待したい。

今回読んだ本

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